病気になったら

晴佐久昌英神父

 

病気になったら どんどん泣こう

痛くて眠れないといって泣き

手術がこわいといって涙ぐみ

死にたくないよといって めそめそしよう

恥も外聞もいらない

いつものやせ我慢や見えっぱりを捨て

かっこわるく涙をこぼそう

またとないチャンスをもらったのだ

自分の弱さをそのまま受け入れるチャンスを

 

病気になったら すてきな友達をつくろう

同じ病を背負った仲間

日夜看病してくれる人

すぐに駆けつけてくれる友人たち

義理のことばも 儀礼の品もいらない

黙って手を握るだけですべてを分かち合える

あたたかい友達をつくろう

またとないチャンスをもらったのだ

試練がみんなを結ぶチャンスを

 

病気になったら 必ず治ると信じよう

原因がわからず長引いたとしても

治療法がなく悪化したとしても

現代医学では治らないといわれたとしても

あきらめずに道をさがし続けよう

奇跡的に回復した人はいくらでもいる

できるかぎりのことをして 信じて待とう

またとないチャンスをもらったのだ

信じるよろこびを生きるチャンスを

 

そしていつか 病気が治っても治らなくても

みんなみんな 流した涙の分だけ優しくなり

甘えとわがままを受け入れて自由になり

感動と感謝によって大きくなり

友達に囲まれて豊かになり

信じ続けて強くなり

自分は神の子だと知るだろう

病気になったら またとないチャンス到来

病のときは恵みのとき

 

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