偽ディオ二シウス・アレオパギタ

 5世紀から6世紀の本名不明のクリスチャンで、神との合一を説いた神秘主義の系譜に属します。多くの著作を偽名で記したことからこの名前で呼ばれています。神秘主義と聞くとなにやら胡散臭いものを想像するかもしれませんが、キリスト教の霊性史の中に脈々と受け継がれてきた霊的資産のひとつです。神との密接な関係を渇望しない信仰者などいないはずなのですから。輝かしい闇という言葉も神秘主義から生まれてきたものです。太陽に近づくほど目をつぶるように、神に近づくほど神が見えないことがあるものです。